理科読日誌

親子で楽しむ科学の本

『ぼくのぱん わたしのぱん』

『ぼくのぱん わたしのぱん』
神沢利子:ぶん  林 明子:え
福音館書店
1978年1月 かがくのとも
1981年 かがくのとも傑作集
¥900+税


パン好きな食いしん坊母の影響で、"みっつん"もパンが大好きです。離乳食も後期に入り、パンを使ったメニューも少しずつバリエーションが出てきました。

市販のパンはよく気を付けていないと、はちみつが入っていることがあったりするので、自分で美味しく焼けたらいいな・・・と思うようになりました。
そこで先日、パン作りが上手な友人に作り方を伝授してもらってきました。
ときどき、手作りパンが食卓にのぼったら・・・と、もくろんでいます。

そんなこともあって、パンの絵本を何冊か図書館で借りてきました。

これは私の癖なのですが、あるテーマの本をまとめて借りるようにしています。
何冊かまとめて読むことで、そのテーマをいろいろな角度から見渡すことができ、おぼろげながら全体像のようなものがつかめるし、短期間に繰り返し1つのテーマの話を読むことで、記憶にも残りやすいように思うからです。

この絵本はその中の1冊。
3人兄弟が自分たちでパン作りにチャレンジするようすが丁寧に描かれています。
分量が書かれていないのだけが残念!
書いてあったら、ぜったいに真似するのになぁ、とそこだけがもどかしいのですけれど、そこは他のレシピで補えばいいかな、と思うことにしました。

時間経過がさりげなく時計のイラストで示されているのが素敵です。
よく見ると10時ころに作り始めたパンが15時頃に完成しています。

"みっつん"がもう少し大きくなったら、この絵本を読んでから一緒にパン作りをしてみたいです。

『分水嶺さがし』

『分水嶺さがし』
野坂勇作
福音館書店
たくさんのふしぎ 2016年8月号
※月刊誌のバックナンバーなので、図書館などで、ぜひ

山に降った雨は、斜面のこちらの川に流れ込んだり、あちらの川に流れ込んだりします。
どちらの川に流れ込むかの境目が「分水嶺」です。
分水嶺にハマッた作者が、お水を入れたペットボトルを持って、分水嶺探しを始めます。
あっちでチョロチョロ、こっちでチョロチョロ・・・。

たくさんのふしぎは、小学生くらいのお子さん向きの内容が濃いシリーズなので、もちろん"みっつん"の読み聞かせには、まだまだ向きません。

でも、大人が読んでも充分面白いんです、この本。
分水嶺のおもしろさのエッセンスだけでも伝わったらいいなぁと思い、「あめふりくまのこ」の替え歌をして"みっつん"と楽しんでいます。


おやまに あめが ふりました あとから あとから ふってきて チョロチョロ おがわが できました
※ここまでが、鶴見正夫さんによる、もとの歌詞です

おやまの あっちに ふったあめは だんだん じめんに しみこんで あっちの おがわに ながれこむ

おやまの こっちに ふったあめは だんだん じめんに しみこんで こっちの おがわに ながれこむ

おやまの たかい ところには あっちと こっちの さかいめが。 そうです そこが ぶんすいれい

梅雨時に、この替え歌を歌いすぎて、オリジナルの歌詞がスッと出てこなくなってしまいました。

『ちいさいタネ』

『ちいさいタネ』

エリック=カール:さく  ゆあさ ふみえ:やく
偕成社
1990年
¥1,400+税

すっかり秋めいてきました。
特に日の暮れ方に「秋の日は釣瓶落とし」という言葉がよぎるようになってきました。
そこで、「秋です。」から始まるこの絵本を手に取りました。

強い風にのって飛び散った花の"タネ"が旅をしていきます。
芽生えるのには適さないところに落ちてしまったり、動物に食べられてしまったり・・・せっかく芽生えても日当たりが悪くて育つことができなかったり、人間に摘み取られてしまったり・・・植物の世界って厳しいんだなぁと実感します。

以前、『名探偵コナン理科ファイル 植物の秘密』のコラムを執筆するために植物について学んでいた時期がありました。その時、ガリレオ工房メンバーで植物について詳しい先生に教えていただいた本は、とても面白く、生き残りをかけた植物たちのあの手この手の攻防戦が刺激的でした。

『植物は考える-彼らの知られざる驚異の能力に迫る』
大場秀章
KAWADE夢新書
1997年
※残念ながら品切れ中のようです。図書館にあれば、ぜひ。

『ふしぎの植物学-身近な緑の知恵と仕事』
田中 修
中公新書
2003年


エリック=カールさんの大胆な色使いの絵は子どもたちに大人気ですが、"みっつん"もご多分に漏れず、ハートをつかまれたようです。
特に、太陽とドーンと咲き誇るお花が描かれたページには歓声を上げておりました。


0歳児には少し長い物語なので、読み聞かせをするときには数ページずつ読んだり、パラパラと絵だけを楽しんだりもしています。

『いろいろへんないろのはじまり』

『いろいろへんないろのはじまり』


アーノルド・ローベル:作  まきた まつこ:やく

冨山房

1975年

¥1,400+税

 

 

 

色のない「はいいろのとき」を生きていた魔法使いが、青や黄・赤といった色を生み出しますが、色の使い方に慣れていない人々は色を使いこなせず、トラブルばかり。

なんとかせねば、と試行錯誤をつづけた魔法使いは、青・黄・赤を混ぜると紫や緑、橙色、茶色といったさまざまな色がつくれることを遂に発見します。

 


ほっこりする物語を読みすすめるうちに、絵の具の三原色(色の三原色)について知らず知らずのうちに考えることができる素敵な1冊です。

 

 

 

この絵本は、小学校3年生の姪っ子のお気に入りです。

まだ幼稚園生だったころに、読み聞かせをしてあげたところ、とってもお気に召したようでした。我が家に遊びに来るたびに、この絵本を読み聞かせしてほしいとせがまれるので「そんなにお気に入りならば」とプレゼントしました。

包み紙を開けた彼女の輝くような笑顔と、絵本を大事そうにギューッとしてくれた姿が忘れられません。

小学生になった今でもお気に入りなんだそうです。

「お豆のマラカス」その後

「お豆のマラカス」第二弾です。

飲むヨーグルトの小さなペットボトルが空いたので、念願の花豆を入れてみました。
・・・入りました!


「小豆+えんどう豆」のカラカラとかたくて高めの音とも、「虎豆+うずら豆」のコロコロとこもった低めの音とも違う、カチャカチャとやわらかくて、意外と高めの音がします。
花豆の模様も楽しめていい感じ♪と思ったのですが、"みっつん"のお気に入りは「小豆+えんどう豆」みたいです。

 

2016年は、国際マメ年でした。

マメの重要性を再認識し、マメの消費がこれ以上減らないようにしましょう、という記念の年だったんです。

 


そんなわけで、2年前はマメにちなんだ実験教室をあちらこちらでやっていました。そのときに、「マメの標本」をつくるために調達した色々な種類のマメが残っておりまして・・・こんな形で日の目を浴びるときがきて嬉しいです。