理科読日誌

カテゴリ:色

『もりに かくれているのは だあれ?』

『もりに かくれているのは だあれ?』
アイナ・ベスタルド:さく  きた なおこ:やく
青幻舎
2017年
¥1,900+税


先日、『いろいろへんないろのはじまり』のことがお気に入りの姪っ子の話を書きました。この絵本も、彼女のお気に召した1冊です。

緑・青・赤3色の"レンズ"がついていて、それぞれの眼鏡でのぞいて見ると、1つのページの上にまったく違う世界が広がります。

同じようなしかけの絵本はほかにもありますが、この絵本が優れているのは、付属の"レンズ"が大きくて覗きやすい点です。
こどもにとって、片目で覗くというのは案外難しいことです。この絵本の場合、"レンズ"が十分に大きいので両目で覗けるところが素晴らしいと思います。

そして、青の"レンズ"で覗いた世界が明るく見やすい点も優れています。
別の絵本で、青いフィルターで覗いた世界が暗すぎて、せっかくのしかけが見えず、残念!という思いをしたことがありますが、この絵本はノーストレスです。


たとえば、赤い光だけがはね返されれば、私たちは「赤い物」として見ることになります。
このように、光源から出た白色光のうち、物によってはね返された色の光が私たちの目に届きます。
この絵本では、赤・水色・黄色の3色のインクで描かれていますが、緑の"レンズ"を通すと、赤のインクで描かれた部分だけが際立って見えるのです。
青の"レンズ"を通すと、赤のインクと黄色のインクの部分が見え、赤の"レンズ"を通すと、水色のインクの部分が見えるので、3色の世界が見事に切り替わります。


まだ"みっつん"には、付属の"レンズ"は「獲物」として認識されて食べられてしまいそうだったので、もう少し彼の成長を待って、一緒に楽しもうと思います。
その頃には、姪っ子が読み聞かせをしてくれるかも・・・?