理科読日誌

親子で楽しむ科学の本

『たこ』

『たこ』
加古里子
福音館書店
2018年
¥900+税

敬愛する かこさとしさんが亡くなって半年が過ぎました。
夏に川崎市市民ミュージアムで行われた「かこさとしのひみつ展 -だるまちゃんとさがしにいこうー」を訪れて、あらためて多くの人がかこさんの絵本を愛しているのだなぁ、と実感してきました。

そんな かこさんの絵本が福音館書店から「かがくのとも絵本」として10月に発売されました。(『たこ』・『だんめんず』・『いろいろ おにあそび』・『ごむのじっけん』・『でんとうが つくまで』・『わたしも いれて!』の6冊が一気に!)
この『たこ』は、1975年にかがくのとも(月刊誌)として出版されたものです。

葉っぱに糸をつけて凧のように上げてみるなんて、とっても素敵なアイディアです。
でも、うまくいく葉っぱをみつけるのは大変。
じゃあ、紙はどうかな?
・・・と、かこ先生の導くままに実験にとりくめる1冊です。

クリスマスプレゼントにしたら、冬休みにおうちにある道具や材料で実験が楽しめそうです。
"みっつん"とお散歩しながら、凧になりそうな葉っぱを探してみたいです。

『みかんのひみつ』

『みかんのひみつ』
鈴木伸一:監修  岩間史朗:写真
ひさかたチャイルド
2007年
¥1,200+税

みかんが美味しい季節になってきました。
今年は猛暑のおかげでみかんが甘いのだと、みかん農家の方がお話ししているのをテレビで見ました。
確かに味が濃くて美味しいみかんに当たる確率が高いように感じます。

"みっつん"もみかん大好きで、皮を剥いていると、期待のまなざしで縦に揺れながら待ちわびる、なんとも言えずかわいい仕草を見せてくれます。

そんな彼は、みかんの写真にどんな反応をするかしら?とこの絵本を読みました。
だいぶ拡大された写真ですが、しっかりみかんと認識したようで、歓声を上げていました。

この写真絵本で、私がお気に入りのページは、みかん一房のツブツブを全てバラしてみたページと、いろいろなみかんの仲間がずらりと並んだページです。
前者は"みっつん"の琴線には触れず。
後者は、食いしん坊のハートをわしづかみだったようです。

一番大きなみかんの仲間、晩白柚をこの冬に食べさせてあげたいなぁ。
どんな反応をするか、今から楽しみです。

公衆電話チャレンジ!

以前、防災関係の本(『東京くらし防災』、『子連れ防災手帖』、『地震イツモノート』)をご紹介したことがあるのですが、いざというときにご自分の生活圏内の公衆電話がどこにあるか、ご存知でしょうか?

先日、”みっつん”と公園にいた時の事。
ご近所のおばあさんが、キョロキョロと辺りを見回しながら通りかかられました。
お話をうかがうと、ご自宅の電話に不具合があり、問い合わせをしたいが公衆電話がみつからない・・・とのことでした。
言われてみれば、たしかに自宅近くの公衆電話など気にしたこともなく、唯一思いついたのが近くの文化センターの中にあるものでした。

それから、気になって”みっつん”とお散歩をしながら公衆電話を探すようにしています。
名づけて「公衆電話チャレンジ!」。
携帯電話の普及に伴い、めっきり減ってしまいましたが、気にしてみると意外とあるものです。

たとえば・・・
◇団地の前の道路
◇とあるコンビニの前
◇神社の境内
◇とある小学校の前

など、普段目にしていても見逃しているものが結構ありました。
大きな駅だと、普段使っている通路にはなくても1本裏側にはあったりもしました。

いざというときに、公衆電話がどこにあるかわかるだけでも少し心強くなりそうです。
もちろん、テレホンカードや10円玉の備えもしておきたいところです。

『モグラくんがみた おひさま』

『モグラくんがみた おひさま』
ジーン・ウィリス:ぶん  サラ・フォックス-デイビス:え  みはら いずみ:やく
BL出版
2012年
¥1,300+税

秋が深まり、すっかり日の入りが早くなりました。
それにつれて、日の出もゆっくりになってきましたね。

夜明けを味わえる1冊です。
日の出を見るために出かけようとしているハタネズミと出会ったモグラは一緒に連れて行ってもらうことになりました。2人がみずうみのほとりに行くと、そこにはスズメとリスとウサギも来ており、いろいろな表現の仕方でおひさまがいかに素敵かを説明してくれるのです。

「おひさまって知ってる?」と問いかけたら、どんな子でもうなずくと思います。
でも、「おひさまってどんなふうに見える?」と聞かれたらどうでしょう?
大人でも、「まぶしい」くらいしか出てこないかもしれません。
何かを知らない人に、そのものについて言葉で伝えるというのはとても難しいけれど、「伝えたい!」という思いがあれば、自分の経験を総動員して何とか伝えられるのではないでしょうか。

先日、「香り」をテーマに実験教室をしました。
香水を調合するプロの調香師の方々は、さまざまな香りを「言葉」で表現するそうです。
そこで実験教室でも、いくつかの香りを実際に嗅いで、自分なりの言葉で表現するということに挑戦してみたのですが、これが難しかった!
特に難しかったのが、「ヒノキの香り」というように「●●の香り」と分かってしまったものでした。
「ヒノキ」を知らない人に、「ヒノキ」という言葉を使わずにどう伝えたらいいの?とみんなで四苦八苦しました。

"みっつん"にも、いろいろな経験を言葉として積み重ねていって、大切な誰かに伝えたり、分かち合ったりできるようになってもらえたらいいな、と思っています。

 

『かぜ びゅんびゅん』

『かぜ びゅんびゅん』
新井洋行
童心社
2012年
¥800+税

時折、ひんやりした北風が吹くようになってきましたね。
大昔に「みんなのうた」で流れていた「北風小僧の寒太郎」をふと思い出して"みっつん"に歌ってみました。
そんなことをしていたら、風の本が読みたくなりました。

目には直接は見えない風がとても見事に、しかもかわいく表現されています。
旗をはためかせたり、風車を回しり・・・そうそう、風って何かが動いていると感じられたりするよね、と一人頷いてしまいます。

次に春一番が吹く頃には、"みっつん"はどんな動きをしているのかな?どんなふうに世界を捉えるようになっているのかな?とわくわくしながら、しばらくは北風と戦おうと思います。

『葉っぱのフレディ』

『葉っぱのフレディ -いのちの旅-』
レオ・バスカーリア:作  みらい なな:訳
童話屋
1998年
¥1,500

春に生まれた葉っぱのフレディの目から見た四季の世界が語られていきます。
生まれて初めての1年間を過ごしている"みっつん"にとっても、今年の四季はこんなふうに新鮮に感じているのかな?と思いながら、一緒に読んでいます。

とても言葉の多い絵本なので、0歳の"みっつん"が最初から最後まで集中して聞くのは難しいです。
でも、それぞれのページに描かれた葉っぱのフレディの絵や、四季折々の写真を一緒に眺めたり、「レオさん、ごめんなさい」と言いながら、"母による超ダイジェスト版"をお届けしてみたりしています。
そして、外へ出て散歩をしながら、紅葉を見つけると「葉っぱのフレディみたいだね」などと話しかけています。

この絵本の最初のページには、作者からのメッセ―ジとして
「 この絵本を
  死別の悲しみに直面した子どもたちと 死について的確な説明ができない大人たち
 死と無縁のように青春を謳歌している若者たち そして編集者バーバラ・スラックへ 贈ります。」
という言葉が添えられています。

いつか"みっつん"がもう少し大きくなったら、この絵本が本当に伝えたいメッセージも一緒に味わっていきたいです。

『なにの あしあとかな』

『なにの あしあとかな』
やぶうち まさゆき
福音館書店
1987年
¥900+税

『どうやって ねるのかな』、『なにの こどもかな』と同じシリーズの絵本です。

爪が引っ込んでいるか出っぱなしかという、猫と犬の微妙な違いには大人でも、あぁなるほど!と思わず唸ってしまいます。
小さな動物から大きな動物までバラエティーに富んでいて、この本を楽しんだ後には、実物の大きさや歩幅を確かめたくなります。
でも、動物園に行ってもなかなか足の裏をじっくり見たり、歩幅を測ったりすることは難しいですね。

多摩動物公園にはいろいろな動物の足跡が実物大で描かれているところがあるのですが、歩幅が再現されていないのがなんとも残念でたまりません。
リアリティーと言うことについて考えていたら、昔、実家のご近所の駐車場に、コンクリートが固まる前に歩いてしまった猫の足跡が残っていたのを思い出しました。
あれは正にリアルな足跡でした。

ディズニーランドのクリッターカントリー(スプラッシュマウンテンがあるエリア)にも、いろいろな小動物の足跡があります。あの足跡は、ワクワク感が増すステキな演出です。

"みっつん"には、足跡のページは模様にしか見えていないようで、もっぱら動物のページにだけ反応しています。
そのうち、足跡に興味を持ち始めたら、またじっくり読んでみたいです。
なかなか実物の足跡を見る機会はありませんが、砂場などに残っている足跡に出会えたら、じっくり観察してみるのも楽しそうです。

『サンタのおまじない』

『サンタのおまじない』
菊池清
冨山房
1991年
¥1,200+税


クリスマスの絵本をもう一冊。

クリスマスイブに"けんちゃん"のもとにサンタさんから届いたのは、ピーマン、にんじん、しいたけ、レモン、ナス、そしてトマト。

でもこれがただの野菜じゃなかったんです。

「いち にい サンタ」とおまじないを言うと、「ちょき ちょき ぱちん」とピーマンが切れて、そのパーツを組み合わせたらクリスマスツリーに大変身!
にんじんもしいたけも・・・みーんな、すてきに変身しちゃいます。

『1まいの かみの どうぶつえん』に通じる感動があります。

言葉の響きが楽しいようで、"みっつん"は「いち にい サンタ」と「ちょき ちょき ぱちん」と言うたびにケタケタ笑って楽しそうにしています。

絶望的に絵心のない私ですが、絵本を写してちょき ちょき ぱちんしてみたいです。

『クリスマスの足音』

『クリスマスの足音』
もうひとつの研究所
青幻舎
2011年
¥1,200

オレンジと黒で彩られていた街も、ハロウィーンが終わり、一気に赤と緑のクリスマスムードへと変わりました。
そんな街の雰囲気につられて、まだアドベント(待降節)に入ってはいませんが、クリスマスの本を読んでしまいました。

『ストロボフライ』と同じシリーズのパラパラアニメです。
この本には鈴が仕掛けられていて、ページをめくっていくと「リンリンリンリン♪」とサンタさんが近づいてくる「クリスマスの足音」が本当に聞こえてきます。

パラパラするのがすっかりお手のものになった"みっつん"、楽しそうに一人もくもくとページをめくって楽しんでおります。

ヒマラヤスギのタネ

『たねのずかん ●とぶ・はじける・くっつく●』にも載っているヒマラヤスギのタネを拾いました。

 

以前紹介したニワウルシラワンと同じ、「くるくる回って落ちるタネ」の仲間です。

もし公園などで、バラの花のような形の松ぼっくりのようなもの(写真右下)がゴロッと落ちていたり、その松ぼっくりっぽいものが剥がれ落ちた三角っぽいもの(写真左下)が落ちていたら、その周りにタネ(写真上)が落ちている可能性大です。

マツやカエデなどのタネもよいのですが、小さいのが難点です。
そうしたタネと比べると、ヒマラヤスギは何といってもその大きさが魅力です。
三角形のタネは1辺が3cm以上あるものが、ざらです。
大きいので、くるくる回って落ちる様子も観察しやすいです。

難点は、翼部分が薄いこと。
近頃めっきり指先が器用になってきたとはいえ、まだまだ力加減は思い通りにいかない"みっつん"に持たせてあげるには、もろいです。
当面は、くるくる回って落ちる様子を見て楽しんでもらうことになりそうです。

実りの秋は、魅力的なタネに出会える絶好のチャンス!
くっつくタネ シリーズも集めたいところです。
私がこどものころと比べると、オナモミを見なくなりました。そんなオナモミの素敵な絵本もあるので、いずれご紹介できればと思っています。

『ぼく あひる』

『ぼく あひる』
ミーシャ・リヒター
冨山房
1994年
\1,200+税

「だれか いっしょに あそんでくれないかな…
     ひとりぼっちの あひるは
   ともだちを さがしに でかけます」

というイントロの後は、動物の鳴き声しか文字がありません。
「があがあ」と鳴きながら友達をさがすアヒルに、いろいろな動物がそれぞれの鳴き方で応えます。

いろいろな鳴きまねをすると、"みっつん"も楽しそうに聞いてくれます。
母からいろいろな音が出るのがおもしろいようです。

そんな"みっつん"の成長記録を見返してみると、彼から出る声(音)も日に日に変化してきたのを実感しました。

新生児のときには「おんぎゃ~」と泣いていたのが、「んぎゃ~」になり、「ぎゃ~」になり・・・。
2ヶ月のときには「あい!」「う~」「ハァ~」といった発声練習をしていました。
3ヶ月のときには、"親バカフィルター"を3重くらいにかけると「おはよー」と聞こえるような「おあよー」というような声を出していました。(うちの猫が「ウミャイウミャイ」と言いながらエサを食べている・・・くらいの精度でした)
4ヶ月では、ご機嫌なときに「キャハー♪」と甲高い声を出すようになり、6ヶ月で「キィーーーー♪」とさらに高い声に。
さらに「んで~」から「ばっばっばー」に進み、指を口につっこんで「あわわ~」という音を出せるようになり、9ヶ月を過ぎると、ダースベーダーのような「コォォォォ~」という音を喉の奥から出すようになりました。
その少し後には美味しいものを食べたり、嬉しいときに「ムフフフ」と笑うようになりました。
2週間ほど前には"R"っぽい音を喉の奥の方で出していましたが、今は目下「まんま」ブームに突入しました。

姪っ子や甥っ子など身近な子供はいますが、毎日じっくり観察したことはなかったので、赤ちゃんがこんなにも毎日めきめきと成長・変化していくなんて知りませんでした。

この絵本に登場するさまざまな動物たちの鳴き声も、少しずつ一緒に聞けたらいいなぁと思います。

 

『なにの こどもかな』

『なにの こどもかな』
やぶうち まさゆき
福音館書店
1987年
¥900+税

『どうやって ねるのかな』と同じシリーズの絵本です。
薮内さんの描く動物たちはリアルで、でも表情が穏やかで、本当に魅力的です。
"みっつん"も食い入るようにみています。

いろいろな動物のこどもが登場して、ページをめくるとその動物の親子が現れます。
親子のページをよく見ると、こどもの数が違っているのは、それぞれの動物の平均的なこどもの数を反映しているのかしら?と思いながら楽しんでいます。

いないいないばあの絵本などの反応を見ていても、"みっつん"は「目」に注目しているように感じます。
この絵本でも、たくさんの動物たちの瞳が気になるようです。

それにしても、どの動物もこどもは丸っこくて黒目がちで愛らしい姿だな、と改めて思います。
このようなこどものかわいらしい姿の特徴は、baby schema(ベビースキームという表記が発音には近いと思いますが、よくベビーシェマと表記されていたりします)呼ばれるものです。

"みっつん"は、baby schemaに加えて、いろいろな声を出すようになり、パチパチができるようになり・・・と日に日に「愛嬌」レベルを上げて、あっぱれな世渡りをしています。

 

階段で読み聞かせ

目下ハイハイを極めている"みっつん"は、階段も登れるようになりました。
上手に両手両足を使ってよじ登っていく姿を後ろから見守りつつ、大人だったらけっこう急な崖を全身でよじ登っている感じだろうか?などと思っています。

 

だいぶスムーズに登れるようになってきたのですが、まだ下りることはできないので、登っている途中で階段の下に気がそがれるのが怖いのです。
そこで、数段先の段に集中してもらうあの手この手を考えているうちに、オモチャや絵本を置くようになりました。

最近は、『まみむめもにょにょ』などの絵本のページを開いて"みっつん"より数段上に置いて、"みっつん"が1段登るごとにページをめくりながら絵本も1段ずつ上へ上へと進めていっています。
おかげで、階段を登るたびに1冊絵本が読めるという素敵な状況になりました。

絵本の読み聞かせというと、「落ち着いて赤ちゃんをお膝に抱っこしなくては・・・でも、そんなにゆっくりできる時間はなかなかとれないし・・・」と思っていらっしゃる方もいるかもしれませんが、我が家ではこんな具合に「階段登りのついでに読み聞かせ」しちゃっています。

これからも気軽に、そして隙あらば、絵本と触れ合いたいです。

『ふしぎなにじ』

『ふしぎなにじ』
わたなべちなつ
福音館書店
2014年
¥1,500+税


相変わらず鏡が大好きな"みっつん"と一緒に、『きょうのおやつは』と同じ「かがみのえほん」シリーズの1冊を読みました。
鏡状になっているページを90度に開くと、そこに描かれた虹が鏡に映ってそれはそれは楽しい世界が広がります。

『きょうのおやつは』のような物語ではないので、ページをパラパラとめくりながら"みっつん"の反応をじっくり観察してみました。
じぃ~~~っと食い入るようにみていました。
最後のページでは「ホホ~ゥ!」と声が上がっておりました。
0歳の赤ちゃんには、こちらの方がシンプルで分かりやすいのかもしれません。

このシリーズは、もう1冊あるので、そのうち一緒に読んでみようと思っています。

『あしのうらのはなし』

『あしのうらのはなし』
やぎゅう げんいちろう
福音館書店
かがくのとも 1982年10月号 / かがくのとも傑作集 1982年
¥900+税

本日、"みっつん"の手形を取る機会がありました。
大型のスタンプ台(学研の「ぺったん」という商品)を使って、とても手軽に手形を取ることができました。

生後1カ月の時に、通常サイズのスタンプ台で手形・足形を取ったのですが、その時は、放っておくとグーになってしまう"みっつん"の手をこじ開け、インクを塗り、再びグーになる前に急いで画用紙を押しつけて・・・と夫婦で大騒ぎでした。

あれから9か月。
生後10か月になった"みっつん"は「パーにしててね」とお願いしたら、パーのままでいてくれました。
おまけに、このスタンプ台が大きくて作業も楽ちん☆
インクも落としやすい、といいことづくめでした。
¥3,300+税か・・・買おうかどうしようか悩むところです。
でも、手形や足形を取る実験教室には使えそうだし・・・とけっこう揺らいでいます。

取った手形を9カ月前の手形と比べてみたら、あぁこんなにキミは成長してくれていたんだね、と感無量です。
体重が3倍近くになり、日々大きくなっているとは思っていましたが、こうして形に残すと、より実感がわいてきました。


そんなこともあって、『てとゆび』に続いて、『あしのうらのはなし』を読みました。

最近、つかまり立ちをするようになった"みっつん"の足の裏につちふまず的なくぼみがうっすらと登場したように思います。
これから歩き出したら、もっと変化していくのでしょう。
ぷっくりむちむち足の裏とお別れなのは、ちょっぴりさみしいですが、成長は嬉しい限りです。

『どうやってねるのかな』

『どうやって ねるのかな』
やぶうち まさゆき
福音館書店
1987年
¥857+税

いろいろな動物が登場します。
「〇〇は どうやって ねるのかな」という問いかけがあり、ページをめくると、こんなふうに寝ますという流れをくり返していきます。
写実的で魅力的な動物たちの絵は、見ているだけで幸せな気持ちになります。

登場するのは、次の動物たちです。

リス←井の頭動物園で会いました
コウモリ←井の頭動物園で会いました
フラミンゴ←多摩動物公園で会いました
ラッコ←"Otter on His Own"という絵本にも出てきましたが、実物は"みっつん"未経験です
オオカミ←多摩動物公園で会いました
ヒョウ←多摩動物公園で会いました
ラクダ←"みっつん"未経験です
キリン←多摩動物公園で会いました

こうやって考えてみると、0歳にして結構な動物たちに出会えています。
動物園に感謝です。
動物園⇒絵本⇒動物園⇒絵本⇒・・・と経験を重ねていくことで、少しずつ動物の認識が進んでいるように感じます。
この絵本も、読み聞かせをしている間、動物の絵の部分を手でなぞったり叩いたりしながら、楽し気に声を上げて見ていました。
特にフラミンゴとキリンがお気に召したようです。

別の絵本でもフラミンゴは大好きな様子。
茶色系の動物たちの中で唯一、くっきりしたピンク色だからでしょうか?

少しずつ少しずつ”みっつん”の世界が広がっていくといいな、と思います。

『ばばばあちゃんのなぞなぞりょうりえほん むしぱんのまき』

『ばばばあちゃんのなぞなぞりょうりえほん むしぱんのまき』
さとうわきこ:作  佐々木志乃:協力
福音館書店
2004年
¥900+税

ばばばあちゃんシリーズのむしぱん編です。
離乳食もだいぶ進んだので、蒸しパンを作ってみたいなと思い、せっかくなのでばばばあちゃんのレシピで作ってみることにしました。

 

レーズン入りとリンゴ入りを作りました。
目下、手づかみ食べがブームな"みっつん"がぱくぱく食べてくれました。
ばばばあちゃんに感謝です。

子どものころ、『こまったさん』・『わかったさん』シリーズが好きでした。
お菓子を作りたいので『わかったさん』のレシピが欲しいけれど、お話自体は『こまったさん』の方が面白い気がして、お小遣いでどちらを買おうかとっても迷ったのを覚えています。
悩んだ末に、利害が一致した姉が『こまったさん』を、私が『わかったさん』を買うことで手打ちにしたように思います。

食いしん坊は、本の中に登場する美味しいものを作って食べたくて仕方がなかったのです。
『ブンのはなしっぽ』を読んだらドーナッツを作って食べたくなったし、『おちゃめなふたご』を読んだらオイルサーディンのサンドイッチなるものを食べたい!と思ったものでした。
でも、当時はインターネットでレシピが検索できる時代でもなく、お手上げでした・・・。

だから、本そのものにレシピが載っているなんて、本当に素敵だと思います。
読んで楽しくて、作って食べて、さらに楽しめて、お得です。

『まみむめもにょにょ』

『まみむめもにょにょ』
フクバ リンコ:え  稲田大祐:監修
永岡書店
¥850+税
2015年

ガリレオ工房メンバーの稲田さんが監修なさった「0・1・2さいあかちゃんえほん」シリーズの1冊です。
もちろん安心して"みっつん"に手渡せるボードブック(分厚いページの本)です。

とってもかわいくてカラフルなイラストに"みっつん"はくぎづけ。
耳に心地いいオノマトペたちに、「ムフフフフ」と笑いがもれ出ちゃっていました。

たくさんの色を背景に、いろいろな動物が登場するので、『やさいいろいろかくれんぼ』『くだものいろいろかくれんぼ』『どうぶつ』『サファリ』などと合わせて、「ここは赤いね」、「ここは紫だね」、「ゴリラさんがいるね」などおしゃべりをしながら楽しんでいます。

そんなことをしていたら、子どものころ、家にあったカードゲームを思い出しました。
いろいろな動物が、いろいろな色の服を着て、いろいろな動作をしている絵札と「いぬです。赤い服を着ています。滑り台で遊んでいます。」、「ねこです。黄色い服を着ています。ブランコで遊んでいます。」といった読み札がありました。
遊びながら、色の名前や遊具の名前を学んでいたのでしょうね。
今で言う知育玩具だったんだなぁ、と改めて思いました。

『おいもさんがね・・』

『おいもさんがね・・』
とよた かずひこ
童心社
2012年
¥850+税

先日、三鷹の「星と森と絵本の家」へ行ってきました。
国立天文台の中にあり、大正時代に建てられた旧官舎の建物を利用しているので、おばあちゃんの家に遊びに行ったような気持ちになれる温かい雰囲気の施設です。

たまたまチビさん向けの読み聞かせが行われる時間にお邪魔することができました。

想定していたよりも小さい(0歳~1歳)参加者たちに、スタッフの方々が急遽プランを変えてくださって、この絵本を読み聞かせしてくださいました。
畳のお部屋での読み聞かせ、"みっつん"は最前列へハイハイで突進し、絵本の真ん前に陣取って食い入るように見入っておりました。
ページをめくるたびに「お~~~!」と声を上げて大興奮。
他のお友達のお邪魔になっていやしないかとハラハラしつつも、全身で楽しんでいる様子に嬉しい気持ちになりました。

サツマイモの美味しい季節になりましたね。
食いしん坊母子は「食欲の秋」を満喫中です。
せっかくこの絵本を読んでいただいたので、サツマイモご飯やサツマイモ入りの蒸しパンなどを作って”みっつん”と楽しもうと思います。

===
三鷹市星と森と絵本の家
〒181-0015 三鷹市大沢2丁目21番3号 国立天文台内
開館時間: 午前10時~午後5時
休館日:火曜日、年末年始(ほかにメンテナンス休館あり)
その他:飲食可能なスペースあり

『ストロボフライ』

『ストロボフライ』
もうひとつの研究所
青幻舎
2014年
¥1,200+税

昨日、”みっつん”がペーパーバックの角をひたすらパラパラしているのを見て、指先が器用になってきたなぁと思い・・・ということは?もしやこの本イケるんじゃなかろうか、と本棚から出してみました。

片手に乗るほどの小さなパラパラアニメの絵本です。

とても巧妙にできていて、奇数ページは右下がカットされ、偶数ページは右上がカットされているので、右上をパラパラすると奇数ページだけが見え、右下をパラパラすると偶数ページだけが見えるのです。どこをパラパラするかで、まったく違う本を見ているように思えます。
しかも、この本のすごいところは、カットされていない真ん中辺りをパラパラするとすべてのページが見えて、そこでストーリーが完結するというところです。

そんなパラパラアニメを"みっつん"に手渡してみたところ、思ったとおり器用にパラパラしていました。
どこをパラパラするかで違う絵が見えるとか、そういうことは気になっていないと思いますが、それなりに楽しんでくれていたようです。

ほかにもパラパラアニメの絵本があるので、ときどき楽しんでみます。

『どんぐり とんぽろりん』

『どんぐり とんぽろりん』
武鹿悦子:作  柿本幸造:絵
ひさかたチャイルド
2008年
¥900+税


どんぐりの絵本の読み聞かせを親子で聞くチャンスがありました。
母の膝の上で他の人に読んでいただく読み聞かせは、いつもと違うのか、"みっつん"は、とてもウキウキで参加しておりました。
柿本さんのかわいい動物たちのイラストに「お~~~!」「あ~~~!」と両手を上げて大興奮しながら聞いてきました。


柿本さんは、『ヒッコリーのきのみ』もお描きになった方です。
今、武蔵野市立吉祥寺美術館で「心をつなぐあたたかな色 柿本幸造の絵本の世界」という特別展をやっているそうです。(11月11日までで、10月31日はお休み。)
開催中に行けるかな?行きたいな~と思っています。

『身につけよう!江戸しぐさ』

理科読ではないのですが、ちょっと失敗をしまして・・・。

"みっつん"は目下、「紙は破ってなんぼでしょ」の時代を生きています。
そんな彼が熱心に絵本に見入っていたので、ちょっと目を放してしまいました。


しばらくして「ビッ!!」という盛大な音に振り向くと・・・輝く笑顔で戦利品の1ページを高々と掲げておりました・・・。

「あぁ~やられた~!」、「図書館の本じゃなくて、うちの本でよかった~」などなど一気に様々な思いが駆け巡り、同時に以前読んだこの本を思い出しました。

『身につけよう!江戸しぐさ』
越川禮子
KKロングセラーズ
2004年
¥1,200+税

「うかつあやまり」という江戸しぐさを思い出したんです。
足を踏まれたとき、足を踏んでしまった方が謝るだけでなく、「そんなところに足を出していた自分もうかつでした」と踏まれた方も謝れば丸く収まる、という「往来しぐさ」の1つです。

そう、君に絵本を託したまま目を放した母が「うかつ」でした。
そう思ったら、「こらー!何やってるの!?」と叫ばずに済みました。
君が人生何もかも初めましてなように、母も子育ては何もかもが初めましてなので、うかつなことも多々あるかと思いますが、ご勘弁を。

"みっつん"に「狩られた」ページは、お気に入りのマスキングテープで補修して、"みっつん"の成長の記録と私の「うかつ」の教訓として大事にしようと思います。

でも、しばらくは手渡すのはボードブックだけにしよう・・・。

ラワンの種の模型

ニワウルシのタネの模型に続き、とても手軽な「くるくる回って落ちるタネ」の模型をご紹介します。ラワンのタネです。

ラワンという植物もあまりなじみは無いかもしれません。
日曜大工をなさる方でしたら、「ラワン材」という素材としてご存知かもしれませんね。
ブリタニカで調べてみたところ、「サラソウジュ(沙羅双樹)など熱帯アジアの雨林を構成するフタバガキ科の大高木の木材の総称。」とありました。
沙羅双樹!?
その昔、お経のように唱えて覚えた平家物語の冒頭に登場する、「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす」の「沙羅双樹」ってラワンだったのですね。

とにもかくにも、東南アジアに生えているフタバガキ科の巨大高木であるラワンの種にはウサギの耳のような翼がついています。この翼に空気があたると、くるくると回転するのです。

模型の作り方はいたって簡単です。
用意するのは、画用紙(25㎝×2cmくらい)とゼムクリップ。

1. 画用紙を半分に折ります。このとき、端を少し(1cm程度)ずらしておくのが回転を生み出すポイントです。
2. 折り目にクリップをつけます。
3. 2枚の翼を指で"しごいて"反りをつけます。

高いところから落とすと、くるくる回りながら落ちてきます。

子どもたちに作ってもらうとき、"しごく"という動作が曲者です。
小学生でも、なかなかピンとこないことがけっこうあります。

小さなお子さんだと、高いところから落とすことは難しいかもしれません。
大人がいっしょでしたら、抱っこしてあげてもよいと思います。
子どもだけで高い台などに上るのはちょっと怖いな・・・という時には、タネ(クリップ)を上に向けて投げ上げると高いところから落ちる様子が観察できます。

いろいろな紙でつくったり、大きさを変えてみたり、紙の端をずらす方向を逆にしてみたり・・・いろいろな工夫に簡単に取り組めるのも、この模型のいいところです。

『こならぼうやのぼうし』

『こならぼうやのぼうし』
八百板洋子:ぶん  高森登志夫:え
福音館書店
ちいさなかがくのとも 2002年10月号
¥380+税
※月刊誌のバックナンバーなので、図書館でぜひ。

ドングリつながりで、"みっつん"の はとこからお下がりでいただいた、「ちいさなかがくのとも」を読みました。
もう大学生のお姉さんが、まだ幼稚園生だった頃の絵本なので・・・16年前のものでした。(図書館にはバックナンバーが揃っていると思うので、チャンスがあったらぜひご覧になってみてください。)


こならどんぐりの"こならぼうや"が帽子をなくしてしまいます。
そこで、帽子を探していると、くぬぎどんぐりや、しらかしどんぐり、かしわどんぐりなど色々などんぐりたちと出会い、彼らの帽子を試しにかぶってみるのですが、大きすぎたり、小さすぎたり・・・。

ドングリの帽子をじっくり見てみたくなる1冊です。

そして、何度も出てくる「ころころ ころころ こっつんこ!」というフレーズのところで、"みっつん"とおでこをこっつんこしながら読み聞かせをしたところ、けたけた笑ってくれました。

「ちいさなかがくのとも」や「かがくのとも」などは月刊誌なので、一期一会になってしまうものが多いですが、とっても素敵な名作がたくさんあると思います。
とはいえ、個人で毎月全部買うと、あっという間に本棚がいっぱいになってしまうので、私は毎月本屋さんをパトロールすることにしています。
店頭でぱらぱら見て、ビビッと来たら購入するようにしているのですが・・・しょっちゅうビビッと来てしまうんですよね・・・。

ニワウルシのタネの模型

一昨日の『たねのずかん ●とぶ・はじける・くっつく』にちなんで、保育園や幼稚園での理科読でつくっている、ニワウルシのタネの模型をご紹介します。

漆に似ているけれど、漆と違ってかぶれないので安心してお庭に植えられる。だからニワウルシという名前がついているようです。
英語名はTree of Heaven。「天国の木」って、なんだかとっても素敵な名前です。

そんなニワウルシのタネは、「くるくる回る作戦」の仲間です。
つたない絵ですが・・・真ん中の濃い色の●部分がタネ、その周りに翼のついた実がなります。


そして、この実はクルクルと回転しながら落ちていきます。

そんなニワウルシのタネ(というか実ですね)の模型は、紙テープとラベルシールで簡単に作ることができます。

紙テープ10㎝~15㎝くらいの真ん中辺りに印をつけておいて、まずは片端をくるりと丸めてラベルシールで留めます。
全体を裏返して、反対の端をくるりと丸めて2枚目のラベルシールで留めます。


すると、蝶結びのチョウチョのような形の模型が出来上がります。
ラベルシールをタネ、紙テープを翼に見立てて、高いところからそっと落とすと・・・クルクルクルッと回転しながら落ちていきます。
保育園や幼稚園でも大人気の実験です。

"みっつん"の目の前で落としてみると、興味津々。
落ちた模型を手に取って、ポイッと投げてみていました。
投げたら楽しいことになる、ということには、どうやら気づいた様子でした。
でも、紙が薄くて、"みっつん"は握りつぶしてしまったので、今度は強度を増した0歳児向けバージョンを考えてみたいと思います。

『ひろった あつめた ぼくのドングリ図鑑』

『ひろった あつめた ぼくのドングリ図鑑』
盛口満
岩崎書店
2010年
¥1,400+税

今日は、秋晴れの気持ちよい一日でした。
"みっつん"とドングリを拾ったので、いそいそとこの本を広げてみました。

タイトルに「ぼくの」と入っている通り、著者の盛口さんが拾って集めたドングリをずらりと描いた図鑑です。
たとえばシラカシという1種類のドングリが1ページびっしりと描かれていたりします。
一言で「シラカシのドングリ」と言っても、実際に拾ってみると色も形も千差万別。

自分が拾ってみると、「個体差」というものを実感します。
個体差があるけれど、種類ごとに共通する部分もあるのが、趣深いです。

さて、今日拾ったのは、何でしょう?

図鑑とにらめっこしてみましたが、うーん、難しいです。
シラカシとコナラと・・・写真撮りそびれましたが、クヌギもありました。

姪っ子がまだ幼稚園生だったころ、ドングリをたくさん拾って帰り、数日後に、にょっこりと虫さんが登場して大騒ぎだったようです。
それ以来、保管はベランダという決まりができたとか。

絵心というものは持ち合わせていないのですが、いつか"みっつん"がドングリ拾いにハマるお年頃になったら、「わたしたちのドングリ図鑑~写真版~」をつくれたら楽しそうだなぁ、なんて思いました。

『たねのずかん ●とぶ・はじける・くっつく●』

『たねのずかん ●とぶ・はじける・くっつく●』
(みるずかん・かんじるずかん<金の本>)
高森登志夫:え  古谷一穂:ぶん
福音館書店
1990年
¥1,300+税


わたげのついたタネ、くるくるまわるタネ、はじけ飛ぶタネなど、同じような作戦をとるタネが見開き2ページにまとまって紹介されています。
この図鑑の素敵なところは、ページをめくると、それぞれのタネが描かれていた場所にその植物の花や実がなっている様子が対応して描かれているところです。

タネを見かけても、それがどの植物のタネかということは案外難しい問題です。
風に乗って飛んできたタネだったら、辺りを見回しても見当たらないこともあります。
雑木林のような所だと、周りに植物がありすぎて、一体全体どの植物から落ちてきたのか・飛んできたのか、さっぱりお手上げ・・・なんてこともあります。

そんなときに、花や実、葉っぱなどの手がかりがあると、「もしかしたら、あれかな?」と諦めずにちょっぴり探してみようかな、という気持ちになれるものです。

もう1つ素敵なポイントは、ほとんどのタネが実物大で描かれているところです。注意深くページの右下を見ると、「ほんものの、おおきさです」とか「ほんものの2ばいの、おおきさです」と書いてあるので、それも目の前の"未知のタネ"についての貴重な情報になります。
ほんものの大きさって、いいですよね。
以前紹介した『小学館の図鑑NEO 本物の大きさ絵本 原寸大どうぶつ館』もそうですが、実物大というだけで、抽象度が減ってグッと捉えやすくなるように思います。

植物にはとんと疎くて、「あ~、赤いお花が咲いてるな~」とか「細い葉っぱがいっぱい茂ってるわ~」くらいにしか判別できない私には、このくらいざっくりした図鑑が嬉しいです。

"みっつん"とのお散歩で出会ったタネが、この図鑑に載っていたらラッキー、くらいの軽い気持ちでいようと思います。
いいんです、具体的な名前までつきとめられなくても。
「形が似ているから、きっと"クルクル回る作戦"なんだろうな」くらいのことが分かったら、楽しいじゃないですか。

『あずきまる』

『あずきまる』
早川純子
農山漁村文化協会
2008年

そろそろ小豆の収穫時期でしょうか。
"さや"の中で育った「あずきまる」たちは、自分たちにそっくりな、まるくてピカピカなそっくりさんに食べられたい!と育ててくれたタヌキに直談判。

国際マメ年に、豆をテーマに実験教室を実施した際、参加した小学生の女の子に教わった1冊です。
実験教室で、

『アズキの絵本』
十勝農業試験場アズキグループ:へん  はやかわ じゅんこ:え
農山漁村文化協会
2006年
2,500円+税

という別の絵本を紹介したところ、その絵を見て「あっ!あずきまるの人の絵だ!」と大喜び。
大好きな絵本なのだと教えてくれました。

つやつやピカピカのあずきまるの絵は、"みっつん"も気に入ったようです。特に、表紙のあずきまるの大きな目を重点的にねらってきます。

お豆のマラカスの小豆を見せつつ、「これが小豆だよ」、「もう少し大きくなったら、一緒にあんこをつくったり、お赤飯をつくったりして食べようね」などと話をしています。

『OPPOSITES たいしょうご』

『OPPOSITES たいしょうご』
Patrick Gerorge
Silverback Co. Ltd
2010
※残念ながら、品切れ中です

数年前に、友人の出産祝いを探していたときに書店で見かけて一目惚れ。
即購入してプレゼントしました。
"みっつん"が生まれて、我が家にもほしいなと思い探しに探しましたが品切れ中で見つけられず・・・。
それでもどうしても諦めきれず・・・。
初めてフリマ・アプリを使いました。

とても秀逸な仕掛け絵本です。
左右のページに「対照語」が描かれています。

たとえば、「おおきい Big」というページには上を見上げている人の小さなシルエットが描かれ、反対のページには「ちいさい Small」という言葉と大きな手のシルエットが描かれています。
この見開きの間に、透明シートに描かれた円が挟まっているのです。
透明シートを「おおきい Big」のページに重ねると、大きなボールを小さな人が見上げている構図になり、透明シートをめくって「ちいさい Small」のページに重ねると、小さなボールを指でつまんでいるようなイラストになるのです。

とてもシンプルな言葉とイラストですが、透明シートを左右どちらのページに重ねてみるかで、見事に反対の世界が広がります。


目下、「紙は獲物」な お年頃の"みっつん"ですが、紙のページと透明シートのページをなでなでして、手ざわりの違いを研究していました。対照語としての趣深さは、まだわからないと思いますが、はっきりした色使いやシンプルなイラストは結構お気に入りのようです。

それにしても、本の「一期一会っぷり」が加速してきているように感じます。出版業界の厳しさは、たびたび話題になりますが、もう少しじっくり時間をかけて売れるようになったら、こういう素敵な本と出会える機会が増えるのにな・・・ともどかしく感じます。
出会ったときに買わないと、本当にあっという間に姿を消してしまいますね。

『もりに かくれているのは だあれ?』

『もりに かくれているのは だあれ?』
アイナ・ベスタルド:さく  きた なおこ:やく
青幻舎
2017年
¥1,900+税


先日、『いろいろへんないろのはじまり』のことがお気に入りの姪っ子の話を書きました。この絵本も、彼女のお気に召した1冊です。

緑・青・赤3色の"レンズ"がついていて、それぞれの眼鏡でのぞいて見ると、1つのページの上にまったく違う世界が広がります。

同じようなしかけの絵本はほかにもありますが、この絵本が優れているのは、付属の"レンズ"が大きくて覗きやすい点です。
こどもにとって、片目で覗くというのは案外難しいことです。この絵本の場合、"レンズ"が十分に大きいので両目で覗けるところが素晴らしいと思います。

そして、青の"レンズ"で覗いた世界が明るく見やすい点も優れています。
別の絵本で、青いフィルターで覗いた世界が暗すぎて、せっかくのしかけが見えず、残念!という思いをしたことがありますが、この絵本はノーストレスです。


たとえば、赤い光だけがはね返されれば、私たちは「赤い物」として見ることになります。
このように、光源から出た白色光のうち、物によってはね返された色の光が私たちの目に届きます。
この絵本では、赤・水色・黄色の3色のインクで描かれていますが、緑の"レンズ"を通すと、赤のインクで描かれた部分だけが際立って見えるのです。
青の"レンズ"を通すと、赤のインクと黄色のインクの部分が見え、赤の"レンズ"を通すと、水色のインクの部分が見えるので、3色の世界が見事に切り替わります。


まだ"みっつん"には、付属の"レンズ"は「獲物」として認識されて食べられてしまいそうだったので、もう少し彼の成長を待って、一緒に楽しもうと思います。
その頃には、姪っ子が読み聞かせをしてくれるかも・・・?

『ぼくのぱん わたしのぱん』

『ぼくのぱん わたしのぱん』
神沢利子:ぶん  林 明子:え
福音館書店
1978年1月 かがくのとも
1981年 かがくのとも傑作集
¥900+税


パン好きな食いしん坊母の影響で、"みっつん"もパンが大好きです。離乳食も後期に入り、パンを使ったメニューも少しずつバリエーションが出てきました。

市販のパンはよく気を付けていないと、はちみつが入っていることがあったりするので、自分で美味しく焼けたらいいな・・・と思うようになりました。
そこで先日、パン作りが上手な友人に作り方を伝授してもらってきました。
ときどき、手作りパンが食卓にのぼったら・・・と、もくろんでいます。

そんなこともあって、パンの絵本を何冊か図書館で借りてきました。

これは私の癖なのですが、あるテーマの本をまとめて借りるようにしています。
何冊かまとめて読むことで、そのテーマをいろいろな角度から見渡すことができ、おぼろげながら全体像のようなものがつかめるし、短期間に繰り返し1つのテーマの話を読むことで、記憶にも残りやすいように思うからです。

この絵本はその中の1冊。
3人兄弟が自分たちでパン作りにチャレンジするようすが丁寧に描かれています。
分量が書かれていないのだけが残念!
書いてあったら、ぜったいに真似するのになぁ、とそこだけがもどかしいのですけれど、そこは他のレシピで補えばいいかな、と思うことにしました。

時間経過がさりげなく時計のイラストで示されているのが素敵です。
よく見ると10時ころに作り始めたパンが15時頃に完成しています。

"みっつん"がもう少し大きくなったら、この絵本を読んでから一緒にパン作りをしてみたいです。

『分水嶺さがし』

『分水嶺さがし』
野坂勇作
福音館書店
たくさんのふしぎ 2016年8月号
※月刊誌のバックナンバーなので、図書館などで、ぜひ

山に降った雨は、斜面のこちらの川に流れ込んだり、あちらの川に流れ込んだりします。
どちらの川に流れ込むかの境目が「分水嶺」です。
分水嶺にハマッた作者が、お水を入れたペットボトルを持って、分水嶺探しを始めます。
あっちでチョロチョロ、こっちでチョロチョロ・・・。

たくさんのふしぎは、小学生くらいのお子さん向きの内容が濃いシリーズなので、もちろん"みっつん"の読み聞かせには、まだまだ向きません。

でも、大人が読んでも充分面白いんです、この本。
分水嶺のおもしろさのエッセンスだけでも伝わったらいいなぁと思い、「あめふりくまのこ」の替え歌をして"みっつん"と楽しんでいます。


おやまに あめが ふりました あとから あとから ふってきて チョロチョロ おがわが できました
※ここまでが、鶴見正夫さんによる、もとの歌詞です

おやまの あっちに ふったあめは だんだん じめんに しみこんで あっちの おがわに ながれこむ

おやまの こっちに ふったあめは だんだん じめんに しみこんで こっちの おがわに ながれこむ

おやまの たかい ところには あっちと こっちの さかいめが。 そうです そこが ぶんすいれい

梅雨時に、この替え歌を歌いすぎて、オリジナルの歌詞がスッと出てこなくなってしまいました。

『ちいさいタネ』

『ちいさいタネ』

エリック=カール:さく  ゆあさ ふみえ:やく
偕成社
1990年
¥1,400+税

すっかり秋めいてきました。
特に日の暮れ方に「秋の日は釣瓶落とし」という言葉がよぎるようになってきました。
そこで、「秋です。」から始まるこの絵本を手に取りました。

強い風にのって飛び散った花の"タネ"が旅をしていきます。
芽生えるのには適さないところに落ちてしまったり、動物に食べられてしまったり・・・せっかく芽生えても日当たりが悪くて育つことができなかったり、人間に摘み取られてしまったり・・・植物の世界って厳しいんだなぁと実感します。

以前、『名探偵コナン理科ファイル 植物の秘密』のコラムを執筆するために植物について学んでいた時期がありました。その時、ガリレオ工房メンバーで植物について詳しい先生に教えていただいた本は、とても面白く、生き残りをかけた植物たちのあの手この手の攻防戦が刺激的でした。

『植物は考える-彼らの知られざる驚異の能力に迫る』
大場秀章
KAWADE夢新書
1997年
※残念ながら品切れ中のようです。図書館にあれば、ぜひ。

『ふしぎの植物学-身近な緑の知恵と仕事』
田中 修
中公新書
2003年


エリック=カールさんの大胆な色使いの絵は子どもたちに大人気ですが、"みっつん"もご多分に漏れず、ハートをつかまれたようです。
特に、太陽とドーンと咲き誇るお花が描かれたページには歓声を上げておりました。


0歳児には少し長い物語なので、読み聞かせをするときには数ページずつ読んだり、パラパラと絵だけを楽しんだりもしています。

『いろいろへんないろのはじまり』

『いろいろへんないろのはじまり』


アーノルド・ローベル:作  まきた まつこ:やく

冨山房

1975年

¥1,400+税

 

 

 

色のない「はいいろのとき」を生きていた魔法使いが、青や黄・赤といった色を生み出しますが、色の使い方に慣れていない人々は色を使いこなせず、トラブルばかり。

なんとかせねば、と試行錯誤をつづけた魔法使いは、青・黄・赤を混ぜると紫や緑、橙色、茶色といったさまざまな色がつくれることを遂に発見します。

 


ほっこりする物語を読みすすめるうちに、絵の具の三原色(色の三原色)について知らず知らずのうちに考えることができる素敵な1冊です。

 

 

 

この絵本は、小学校3年生の姪っ子のお気に入りです。

まだ幼稚園生だったころに、読み聞かせをしてあげたところ、とってもお気に召したようでした。我が家に遊びに来るたびに、この絵本を読み聞かせしてほしいとせがまれるので「そんなにお気に入りならば」とプレゼントしました。

包み紙を開けた彼女の輝くような笑顔と、絵本を大事そうにギューッとしてくれた姿が忘れられません。

小学生になった今でもお気に入りなんだそうです。

「お豆のマラカス」その後

「お豆のマラカス」第二弾です。

飲むヨーグルトの小さなペットボトルが空いたので、念願の花豆を入れてみました。
・・・入りました!


「小豆+えんどう豆」のカラカラとかたくて高めの音とも、「虎豆+うずら豆」のコロコロとこもった低めの音とも違う、カチャカチャとやわらかくて、意外と高めの音がします。
花豆の模様も楽しめていい感じ♪と思ったのですが、"みっつん"のお気に入りは「小豆+えんどう豆」みたいです。

 

2016年は、国際マメ年でした。

マメの重要性を再認識し、マメの消費がこれ以上減らないようにしましょう、という記念の年だったんです。

 


そんなわけで、2年前はマメにちなんだ実験教室をあちらこちらでやっていました。そのときに、「マメの標本」をつくるために調達した色々な種類のマメが残っておりまして・・・こんな形で日の目を浴びるときがきて嬉しいです。

『しずく』

『しずく』

越智典子:ぶん  野口満一月:え

福音館書店

ちいさなかがくのとも 2017年6月号

¥389+税

 


『みずたまレンズ』と同じように、雨上がりにあちこちで水滴をみつけています。

『みずたまレンズ』は写真絵本でしたが、この本はやさしいイラストで表現されていて、水滴のことを「しずく」と呼んでいます。

 


『ちいさなかがくのとも』のシリーズなので、言葉づかいもやさしく、読み聞かせをしていて耳に心地よいです。

 


でも、ちいさなひと向けだからと侮ることなかれ。


このシリーズのもう1つ素敵なところは、"おりこみふろく"というボーナス冊子が付いているところです。

「おおきなひとのための『しずく』」と題して植物学者の多田多恵子さんが、とても分かりやすく、植物の葉が水をはじくのは何のためか?といったことを解説してくださっていて、大人の読み物としても魅力的です。


この冊子の中で、もっと知りたい人のために本が紹介されていました。
1冊は『みずたまレンズ』
もう1冊は『ヤモリの指 生きもののスゴい能力から生まれたテクノロジー』という本でした。
読んでみなくては!

『どうぶつ(1)(赤ちゃんのための絵本)』

『どうぶつ(1)(赤ちゃんのための絵本)』


いもとようこ
講談社

1992年

¥480+税

 

こどものころから、いもとようこさんの絵が大好きです。


"みっつん"と最初に読んだ絵本数冊のうち1冊がこの本でした。

寝る前の読み聞かせなど、今でもしょっちゅう手に取っています。

この本もボードブック(分厚いページの本)なので、"みっつん"に「自由にさわっていいよ」と手渡せるのも嬉しいです。


かわいい動物たちのイラストと、その動物の名前しか書かれていませんが、鳴きまねをしてみたり、「ウサギが2羽いるね」などと数えながら読み進めたり、「白いニワトリと黄色いヒヨコがいるね」といった具合に色について触れながら読んだり、とあれこれ楽しんでいます。

"みっつん"は牛の鳴きまねがお気に入りのようです。

 

 

 

もう何度か書いていますが"みっつん"が生まれて、多摩動物公園の年間パスポートを購入しました。⇒前の記事:(1)(2)(3)

多摩動物公園にはモウコノウマ(「蒙古の馬」ではなくて「蒙古野馬」なんだそうです、つい最近まで知りませんでした!)がいるってご存知でしょうか。

 


モンゴルでは「タヒ」と呼んでいました。

 


モンゴルで教えていただいた話では、野生のタヒは一度絶滅してしまったのだそうです。でも、野生のタヒを復活させようというプロジェクトが起こり、世界の動物園からいくつかの群れがモンゴルに戻され(連れていかれ?)今では多くの群れが駆け回るようになっています。

 


数年前、私たちがモンゴルのホスタイ国立公園を訪れた際には、運よく間近でタヒの群れに出会うことができました。

 


動物と人間の関わりについてとても考えさせられた旅でした。多摩動物公園を訪れてモウコノウマを見るたびにその時の思いがよみがえり、身の引き締まる思いがします。

いつか、"みっつん"と一緒にモンゴルで野生に帰ったタヒに会えたらいいなぁ、と思っています。

『やさい いろいろ かくれんぼ(これなあに?かたぬきえほん)』

『やさい いろいろ かくれんぼ(これなあに?かたぬきえほん)』


いしかわこうじ

ポプラ社

2011年

¥880+税

 


『くだもの いろいろ かくれんぼ』と同じシリーズのお野菜バージョンです。動物や乗り物、おもちゃなどいろいろあるのですが・・・食いしん坊は、ついつい食べ物を買ってしまいます。

ボードブック(ページが分厚い本)ですので、0歳児の"みっつん"に「好きに触っていいよー」と穏やかな気持ちで手渡せるところも嬉しいポイントです。

 


この絵本を読み聞かせするとき、「にょきっ」、「ごろん」といった効果音を強調して読むと"みっつん"はケタケタ笑ってくれます。

特にお気に入りなのが、キュウリの「ひょろ~り」。

私の読み方のせいだとは思いますが、毎回笑ってくれるので、読んでいる私もほっこりします。

 


私のお気に入りは、キュウリの型抜きページのクオリティが高いところです。表面のザラザラした感じがとても見事に表現されています。

 


最近は多くのお野菜や果物を通年で入手できるようになりました。

もちろん旬のモノのおいしさは格別ですが、一方で必要とする人のために通年で提供できるようにと努力してくださっている方々がいるおかげで、ふと思い立ったときに、手軽にいろいろなお野菜や果物が食べられるということにも感謝したいな、と思います。

『サファリ ~動く写真で見る野生動物の世界~』

『サファリ ~動く写真で見る野生動物の世界~』


ぶん:キャロル・カウフマン  さく:ダン・ケイネン  やく:きた なおこ

大日本絵画
2013年

¥3,200+税

 

 

 

買っちゃいました。

ず~っと気になっていたんです、この本。

"みっつん"を出しに・・・そして本屋さんがポイントアップな時期を狙って・・・。

 


執筆や監修などでちょっぴりですが出版に関わっている身として、絶版じゃない本はできるだけ書店で買いたいと思っているのですが、でもでもポイントには釣られてしまう、悲しいさがです。

 


閑話休題。

 


とにかくすごいんです、この本は。

一見、1枚の写真のような画像が、ページをめくっていくと動画のように滑らかに動き出すんです!

 


絵が動いて見えるポストカードなどをご覧になったことがあるでしょうか?

こうしたカードには、"レンチキュラー"という技術が使われています。

AとBの2枚の絵があったら、それぞれを細長くカットして交互に並べます。特殊な形の細いレンズをその上に並べることで、ある方向から見るとAの絵だけが見え、別の方向から見るとBの絵だけが見えるようにしてあるので、カードを動かすとAとBの絵が交互に入れ替わって見える・・・というような仕組みです。

 


この本は、"レンチキュラー"をさらに発展させた"Photicular(フォティキュラ―)"という技術が使われていて、たくさんの画像が1枚に収められているので、動画のように滑らかに動いて見えるんです。

それはもう見事にチーターが走っています!

 


早速、"みっつん"にも見せました。

ものすごく喰いつきました。

目を輝かせて、自分で表紙を何度もめくっては閉じ、閉じてはめくり、「ホホ~ゥ♪」と歓声を上げながらチーターを走らせ、モグモグしているゴリラをバシバシ叩き・・・それはそれは堪能しておりました。

0歳児でも十分に楽しめる絵本のようです。

やはり、「動く」というのは魅力的なのですね。

 


この本は、しかけの見事さが目立っていますが、読み物としてもとても面白い本です。

臨場感たっぷりのサファリ旅行のお話にはグイグイ引き込まれます。

 


「野生動物が動くすがたを目の前で見ることほど、ぜいたくな経験はありません。」

 


という一文が印象的です。

 


"みっつん"の成長に合わせて、少しずつ読み聞かせもしていきたいです。

『いとでんわ』より ぶーぶーコップ

『いとでんわ』
小林実:ぶん  荒木桜子:え
福音館書店
1969年10月 かがくのとも  2007年 かがくのとも特製版
¥838+税
※残念ながら「品切れ中」のようです。図書館にあったら、ぜひ!


お豆のマラカス紙鉄砲など、音の出るオモチャが好きな"みっつん"に、ぶーぶーコップはどうかしら?と思い、作ってみました。
『いとでんわ』のp.12-15で紹介されている遊びです。

「かみこっぷで いろいろな じっけんが できる。
 まず、かみこっぷに いとを つけよう。」

※こんな感じです。紙コップの底につまようじで穴をあけてタコ糸を通し、糸の端をつまようじを短く切ったものに結びつけました。(余談ですが、我が家には実験用に、いろいろな太さのタコ糸があるのですが・・・今年の5月に"みっつん"の初節句でチマキを作った時、初めてお料理に使った気がします。紙コップや割りばしなどが本来の目的を見失って実験用にストックされているのって「ガリレオ工房あるある」な気がします。)

「1のじっけん
 はんかちを ぬらして 
 いとを はさんで
 きゅっ きゅっと こすってごらん。
 
 あっ、すごい おとだなぁ。
 どうぶつの なきごえみたいだ。」

※子育て生活の必需品:おしりふきを使いました。


大きな音がするので、最初はゆっくりめにこすって、そっと音を出してみました。
結果は・・・大好評♪ お座りしたままピョコピョコ体を縦に揺らして大はしゃぎ。
お気に召して何よりです。
勢いよくこすって大きな音も出してみました。音が鳴る瞬間はビックリするようで、パチッとまばたきをしますが、緊張からの緩和とでもいうのでしょうか、思わず笑っちゃうみたいです。

この本では、ほかにも手軽にできる音の実験がたくさん紹介されています。
欲張らずに、じっくり1つずつ親子で楽しんでいきたいです。

『小学館の図鑑NEO 本物の大きさ絵本 原寸大どうぶつ館』

『小学館の図鑑NEO 本物の大きさ絵本 原寸大どうぶつ館』

成島悦雄:監修 前川貴行:写真

小学館

2008年
¥1,500+税

以前にも書きましたが、"みっつん"が生まれて、人生で初めて動物園の年間パスポートを購入いたしました。しかも2園も。
そんなわけで、ちょくちょく動物園へ出かけています。

でも、相手は生き物なので、必ずしもベストポジションにいてくれるとも限らず、必ずしも活発に動き回ってくれているとも限りません。
そうなんです、"みっつん"の目線にいてくれるとも限らないし、動いてくれないと周りの景色に同化してしまい、おそらく"みっつん"には存在すら認識されない・・・なんてことがしょっちゅうです。
目の前で巨大なサイがプールの水をバッシャンバッシャンしてくれれば、さすがに"みっつん"も見えてるね、とわかるのですが、遠くの動物さんたちはどの程度認識されているのだろう?と疑問に思う今日この頃です。

たとえばコアラが木の上でジッとしている時。
私はコアラの何たるかを知っていますから、木の枝に挟まった「灰色の塊」がコアラだと分かります。これまでに見たコアラの可愛い顔などを想起して、「灰色の塊」のことを愛おしくさえ思えます。
が、人生初コアラが「灰色の塊」状態だった"みっつん"には、どう見えていたのやら・・・?
(ちなみに、人生2度目のコアラはアクティブに動いてくれていたので、キャーキャー楽しそうに見ていました。)

そんなことを考えていて、ふと、この本が自宅にあったことを思い出し、引っ張り出してみました。
動物たちのベストショットを実物大で見ることができます。

この本を眺めて、また動物園に行ってみて、"みっつん"の反応をじっくり観察してこようと思います。
こうした本やテレビの映像、実物といったさまざまな体験が少しずつ積み重なって、認識できるようになるのでしょうね。
今、私がいろいろなものを認識できるのは、両親をはじめ、多くの人たちがたくさんの体験のチャンスをくれたおかげなのだろうな、と改めて感謝です。

みずたまレンズを探しに

台風が通り過ぎました。
我が家は川の近くなので、夜中の授乳のたびに川の水位情報をチェックしてしまいました。
各地にいろいろな爪痕が残っているようですが、一日も早く日常の生活が戻りますように。


9/25にご紹介した『みずたまレンズ』、近くの畑のサトイモの葉っぱの上でみつけました。

 

残念ながら、クモの巣はみつけられず、また今度のお楽しみです。

『しろいかみのサーカス』

『しろいかみのサーカス』

たにうち つねお:さく  いちかわ かつひろ:しゃしん

福音館書店

2009年

¥800+税


3日続けて、たにうち つねおさんによる、白い紙とたわむれる本です。
最後の紹介になりましたが、この本に最初に出会いました。
"みっつん"が生まれる前に、保育園や幼稚園での理科読をしていた頃にこの本を知りました。

一昨日の『しろいかみ』よりも盛りだくさんで、昨日の『1まいの かみの どうぶつたち』ほど真似をするのが難しくない、といった感じです。

私のお気に入りは、丸めた紙の上に石がのっているページ。
保育園や幼稚園でもこどもたちから歓声があがるページです。
滝川先生が監修しているNGKサイエンスサイトの実験「痛くない針 弱くない紙」に通ずるところがあります。


"みっつん"は、まだまだ「紙はビリビリ破いてなんぼでしょ?」な段階にいるので、焦らずじっくりのんびりと、ステップアップしていきます。


ちなみに、昨日、せっかく作ってみた動物たちの写真を載せそびれてしまったので、追加してみました。⇒こちらです。

『1まいの かみの どうぶつたち』

『1まいの かみの どうぶつたち』
谷内庸生:さく  西山悦子:撮影
福音館書店
2016年2月 かがくのとも


昨日の『しろいかみ』と同じ作者さんの絵本です。
1枚の大きな紙から、たくさんのどうぶつたちが次々に生まれていきます。

まず紙を半分に切り、1匹目の動物に変身。
残った紙をさらに半分に切り、2匹目が登場。
そのまた残った紙の半分が、3匹目に・・・とだんだん小さな動物になっていきます。

生まれてくる可愛い動物たちに着目して楽しむこともできるし、「半分にする」ということに着目しても楽しそうです。

紙をビリビリにすることがブームになりつつある"みっつん"には、白い紙から生まれた動物たちはビリビリにするターゲットになってしまいましたが・・・紙とハサミがあれば手軽に真似できるので、もう少し大きくなったら、再挑戦してみます。

それにしても、谷内庸生さんはスゴいです。
白い紙1枚で、こんなに楽しい世界を生み出せるなんて!

『しろいかみ』(こどものとも012シリーズ)

『しろいかみ』(こどものとも012シリーズ)

谷内つねお:さく  西山悦子:撮影

福音館書店

2018年2月

¥389+税

 


白い紙を「くるくる」丸めたり、「ぎこぎこ」折ったり・・・1枚の白い紙がいろいろな形に姿を変える様子が、シンプルな写真によって表現されています。

 


今のところ"みっつん"は、「ぐじゅぐじゅ」丸めるのと、「びり」っと破くことができます。あとは、この絵本には登場しませんが「ガサガサ」と振り回すのもお手のものです。

白い紙はもったいなくて渡せず、もっぱら用の済んだチラシで遊んでもらっていますが・・・。

見るの専門ですが、紙鉄砲も相変わらずお気に入りです。

 


母になり、日本文化を改めて学び直して、少しずつでも生活に取り入れられるものがあったらチャレンジしたいな、と思うようになりました。最近気になっているのは、「折形(おりかた)」という文化です。こんな本を読んでみたりしています。

 


『折形 基本の包みと暮らしの贈りもの』
内野敏子
文化出版局
2017年

¥1,500+税

ちょっとしたものを手渡すときなどに、ササッと折れるようになりたいものです。

 

 

 

谷内つねおさんによる、白い紙と遊ぶ本はほかにもあるので、日を改めてご紹介したいと思います。

かがみを探そう! ~街中編~

"みっつん"と電車に乗ってお出かけをしました。

電車がトンネルに入ったら、突然目を輝かせて「あ~!」と上機嫌になった"みっつん"。

ん?と思って視線を追うと、窓ガラスが鏡のようになっていて、私たちが映っていました。

 


それでふと思い出して、街中で「かがみ」を探してきました。

 


-電車の窓(トンネルの中)

-エレベーター奥の壁面の鏡

-エスカレーター横の壁面の鏡

-お手洗いの鏡
-歯医者さんの壁一面の鏡

 


↑"みっつん"による「かがみ認定」。

 

 

 

-カーブミラー

-自動車のサイドミラー

-バスの車内(運転席周辺)にたくさんあるミラー
-歯医者さんが口の中を見るのに使っていた鏡

 


↑"みっつん"には気づかれず。

 

 

 

先日、自宅でかがみを探したときのまとめは

「平面で、ある程度のサイズ(直径10㎝くらい?)があり、銀色でピカピカしているもの」

だったのですが、今回の街中編の結果を踏まえて追加・修正すると、

「平面で、自分が映っていることに気づける程度のサイズ(直径10㎝くらい?)があり、目線にあるもの」

ということになりそうです。

 

 

 

以前、滝川先生が親子向けの講座で、「親子で科学に親しむには、1日1テーマを決めてお散歩するだけでもいいんですよ。」とお話になっていたことを思い出しました。

先生がその時提案していらしたのは、たとえば「できるだけ小さい花を探そう」とか「え~!?こんなところから生えているなんて!?という植物を探そう」といったテーマでした。

 


次のお出かけは、何をテーマにしようかな?

『ぽつぽつぽつ だいじょうぶ?』

『ぽつぽつぽつ だいじょうぶ?』

しもかわら ゆみ

講談社

2017年

¥1,300+税

 


ねずみさん、うさぎさん、たぬきさんときつねさん・・・それぞれがぴったりの傘をみつけます。

動物が本当にかわいく描かれていて、絵を眺めているだけでほっこりします。

 


「ぽつぽつぽつ」と降る雨、「ぱらぱらぱら」と降る雨、「さらさらさら」と降る雨・・・一言で「雨」と言ってもいろいろな降り方が登場します。

雨の日が続くとお出かけもしづらくて、つい憂鬱になりがちですが、この絵本のおかげで「今日の雨は、どんな降り方をしているかしら?」と親子で雨の音に耳をすませるという楽しみができました。

『みずたまレンズ』

『みずたまレンズ』

今森光彦

福音館書店

2000年6月 かがくのとも

2008年 かがくのとも傑作集

838円+税

 


雨が続きますね。
そんなこともあり、雨絡みの絵本をたくさん読んでいます。
その中でも"みっつん"のくいつきが、とても良かったのがこの写真絵本です。
どのページにも、「お見事!」と言いたくなるような水玉の写真が載っていますが、特に2見開きめの、ページいっぱいのクモの巣にびっしり水玉がついた写真に「うひゃー♪」とノリノリになっておりました。何かが琴線に触れたようです。今度、雨上がりに本物のクモの巣についた水玉、見せてあげたいなぁ。
ご近所の畑には今、サトイモがたくさん植わっているので、葉っぱの上の水玉も雨上がりのお散歩で見られそうです。


せっかくなので、"みっつん"がお昼寝している隙に、水玉レンズで遊んでみました。

【用意したもの】
透明なプラスチックスプーン / 水

【やり方】
1.スプーンの上に水をぽちっと垂らして水玉をつくります。

 


2.拡大して見たいものの上にスプーンをのせて、見てみましょう!

※「24」という数字が拡大されています。

たかが水玉、されど水玉。ちゃーんと大きく見えるんです。
水玉のサイズを変えると、レンズの曲率が変わるので、拡大率も変化します。
水玉が小さいほど、大きく見えます。

お洋服の布地とか、印刷物のインクとか、いろいろなものを拡大して楽しめます。

『おつきさまこんばんは』

『おつきさまこんばんは』

林 明子

福音館書店

1986年

¥800+税

 


中秋の名月、今年は見られませんでした。残念!

そんなわけで、せめて絵本でお月さまに会うことにしました。

 


夜になり、屋根の上に顔を出した"おつきさま"を"くもさん"が隠してしまいます。

 


月が見えなくなっても、存在が無くなってしまったわけではなく雲の向こう側にある、言い換えれば、<月→雲→観測している自分>という位置関係を捉えることって結構小さい頃からできるんだなぁ、と感心しながら読みました。

 


「見えないけど、ある!」という確信は、7ヶ月くらいには持てていたように思います。"みっつん"のお気に入りのオモチャを枕の下などに隠しても、枕をどけて見つけ出していました。今では、目の前で隠さなくても、「どうせこの下にあるんでしょ?」と言わんばかりに発掘していらっしゃいます。

 


絵本で読んだことと日常の生活の体験とが絡まり合って、少しずつ経験が言語化されて蓄積されていくのでしょうね。ゆっくりじっくり蓄積していってもらいたいな、と思います。

 

 

 

お月見は、10月21日の「十三夜」に期待することにします。

 

 

 

ちなみに、この絵本の"おつきさま"、"みっつん"に似ているんですよね・・・。

『こぶた かげこぶた』

『こぶた かげこぶた』

小野かおる

福音館書店

2002年

※残念ながら品切れ中なので、図書館でどうぞ!

 


久しぶりに、一日中、お日さまがさんさんと心地よい秋晴れの一日でした。雲も高くて「天高く馬肥ゆる秋」といった感じでした。

 


今日は午後、科学の祭典東京大会in小金井に顔を出して参りました。滝川先生をはじめ、ガリレオ工房メンバーもたくさん出展していました。

こういったイベントは、これまで出展サイドとして関わってきましたが、"みっつん"と参加者になれる日も近そうです。わくわく。

 

 

 

夕方帰宅して読んだのが『こぶた かげこぶた』です。

お散歩している"こぶた"のあとをずっとついてくる"かげこぶた"は、夕方になると長~く伸びて背高のっぽになります。

 


光源の太陽の位置が低くなると、影が長くなる。

子どものころ、「影踏み」という遊びをしていて、昼間は影がなかなか捕まらないのに、夕方になると楽勝!と遊びを通して影の伸び縮みを実感したことを思い出しました。

 


数年前、ガリレオ工房の仲間と一緒にモンゴルを訪れたのですが、見渡す限り地平線という草原で迎えた日の出は圧巻でした。

日本で暮らしていると、山やビルの上から太陽が顔を出す所が多いと思うのですが、モンゴルの草原では地平線から日が昇るんです。だから、朝の影は、信じられないくらい長い!!

 

 

ちなみに、この写真は『大科学実験ノート』の中でも紹介しました。

 


いつか"みっつん"も一緒にモンゴルまた行きたいです。

食いしん坊母は、メニューだけモンゴル語が読めるようになりました。