理科読日誌

カテゴリ:海・山・地形

屋根の形

それは、突然の一言でした。
朝食の片づけをしていると、3歳になった"みっつん"が突然、「おかあさんに おはなししたいことが あります」と話しかけてきました。
「なあに?」とお皿を洗いつつ尋ねると、
「どうして、おやねには、こういう(とんがり屋根を手で作って)のと、こういう(平らな屋根)があるのに、こういう(V字形)のはないの?」と思いもよらない質問が。

さぁ、大変!
これは、チャンスです。
せっかくの疑問の種に、どんな水やりをしたら、芽が出るか!?
お皿そっちのけで、沈思黙考・・・さしずめ、木魚がポクポクポク、チーン!といったところでしょうか。
「それぞれの屋根に、雨が降ったら、どうなると思う?」と尋ねてみると、
「これ(三角屋根)は、じゃーってなって、これ(平ら)は・・・?」と悩んでいる様子。
そこで、「平らなテーブルでお水をこぼしたら、どうなる?」と聞いてみると、
「はしっこまでいってジャーって落ちる!」と満面の笑み。
「じゃ、こう(V字)なってたら?」と聞くと、しばらく考えたのちに、
「プールみたいになる!」との答えが返ってきました。

『分水嶺さがし』(野坂 勇作/たくさんのふしぎ 2016年8月号/福音館書店)を読んで以来、「あめふりくまのこ」を替え歌して、「お山の高いところには、あっちと、こっちの境目が。そうです、そこが分水嶺♪」と歌ってきた甲斐があった!と勝手にほくそ笑んでしまいました。
坂道について、もう1つエピソードがあるので、改めてご紹介したいと思っています。

『分水嶺さがし』

『分水嶺さがし』
野坂勇作
福音館書店
たくさんのふしぎ 2016年8月号
※月刊誌のバックナンバーなので、図書館などで、ぜひ

山に降った雨は、斜面のこちらの川に流れ込んだり、あちらの川に流れ込んだりします。
どちらの川に流れ込むかの境目が「分水嶺」です。
分水嶺にハマッた作者が、お水を入れたペットボトルを持って、分水嶺探しを始めます。
あっちでチョロチョロ、こっちでチョロチョロ・・・。

たくさんのふしぎは、小学生くらいのお子さん向きの内容が濃いシリーズなので、もちろん"みっつん"の読み聞かせには、まだまだ向きません。

でも、大人が読んでも充分面白いんです、この本。
分水嶺のおもしろさのエッセンスだけでも伝わったらいいなぁと思い、「あめふりくまのこ」の替え歌をして"みっつん"と楽しんでいます。


おやまに あめが ふりました あとから あとから ふってきて チョロチョロ おがわが できました
※ここまでが、鶴見正夫さんによる、もとの歌詞です

おやまの あっちに ふったあめは だんだん じめんに しみこんで あっちの おがわに ながれこむ

おやまの こっちに ふったあめは だんだん じめんに しみこんで こっちの おがわに ながれこむ

おやまの たかい ところには あっちと こっちの さかいめが。 そうです そこが ぶんすいれい

梅雨時に、この替え歌を歌いすぎて、オリジナルの歌詞がスッと出てこなくなってしまいました。