理科読日誌

2019年7月の記事一覧

『とべ!ちいさいプロペラき』

『とべ!ちいさいプロペラき』
小風さち:作 山本忠敬:絵
福音館書店
1989年こどものとも/2000年こどものとも傑作集
¥900+税

前回の『しゅっぱつしんこう!』に続き、乗り物の絵本です。

この絵本を最初に読み聞かせたときは、"みっつん"の反応はいまいちでした。電車の絵本は体を上下に揺らしながら大喜びなのに…?もしかしたら飛行機が何かがピンときていないからかもしれない、と思い至りました。

そこで、休日に空港の展望デッキに飛行機を見に行ってみました。間近で飛行機の離発着を見た"みっつん"は大興奮。「あれが、飛行機だよ。」、「飛行機が飛んで行ったね。」などと話をしているうちに、「コォー」と言うようになりました。

翌日から、飛んでいる飛行機を見かけると「コォー」と指さしながら教えてくれるようになりました。それどころか、家の中にいて飛行機の姿が見えなくても、はるか上空を飛ぶ飛行機の音を聞きつけて「コォー」と天井を指さすようになりました。もちろん、絵本の飛行機も。そのうちに「コォーキ」になり、今では「ヒコーキ」と言うようになりました。ヘリコプターも「ヒコーキ」なのはご愛敬です。でも、鳥は「ピッピ」なので、"鳥とは違う空を飛ぶなにがしか"という感じなのではないでしょうか。

飛行機という存在が彼の中で認識されたようです。改めて、実体験と絵本を行き来しながら、世界が広がっていくのだな、と感じました。