親子で楽しむ科学の本
『しずく』
『しずく』
越智典子:ぶん 野口満一月:え
福音館書店
ちいさなかがくのとも 2017年6月号
¥389+税
『みずたまレンズ』と同じように、雨上がりにあちこちで水滴をみつけています。
『みずたまレンズ』は写真絵本でしたが、この本はやさしいイラストで表現されていて、水滴のことを「しずく」と呼んでいます。
『ちいさなかがくのとも』のシリーズなので、言葉づかいもやさしく、読み聞かせをしていて耳に心地よいです。
でも、ちいさなひと向けだからと侮ることなかれ。
このシリーズのもう1つ素敵なところは、"おりこみふろく"というボーナス冊子が付いているところです。
「おおきなひとのための『しずく』」と題して植物学者の多田多恵子さんが、とても分かりやすく、植物の葉が水をはじくのは何のためか?といったことを解説してくださっていて、大人の読み物としても魅力的です。
この冊子の中で、もっと知りたい人のために本が紹介されていました。
1冊は『みずたまレンズ』。
もう1冊は『ヤモリの指 生きもののスゴい能力から生まれたテクノロジー』という本でした。
読んでみなくては!
『どうぶつ(1)(赤ちゃんのための絵本)』
いもとようこ
講談社
1992年
¥480+税
こどものころから、いもとようこさんの絵が大好きです。
"みっつん"と最初に読んだ絵本数冊のうち1冊がこの本でした。
寝る前の読み聞かせなど、今でもしょっちゅう手に取っています。
この本もボードブック(分厚いページの本)なので、"みっつん"に「自由にさわっていいよ」と手渡せるのも嬉しいです。
かわいい動物たちのイラストと、その動物の名前しか書かれていませんが、鳴きまねをしてみたり、「ウサギが2羽いるね」などと数えながら読み進めたり、「白いニワトリと黄色いヒヨコがいるね」といった具合に色について触れながら読んだり、とあれこれ楽しんでいます。
"みっつん"は牛の鳴きまねがお気に入りのようです。
もう何度か書いていますが"みっつん"が生まれて、多摩動物公園の年間パスポートを購入しました。⇒前の記事:(1)、(2)、(3)
多摩動物公園にはモウコノウマ(「蒙古の馬」ではなくて「蒙古野馬」なんだそうです、つい最近まで知りませんでした!)がいるってご存知でしょうか。
モンゴルでは「タヒ」と呼んでいました。
モンゴルで教えていただいた話では、野生のタヒは一度絶滅してしまったのだそうです。でも、野生のタヒを復活させようというプロジェクトが起こり、世界の動物園からいくつかの群れがモンゴルに戻され(連れていかれ?)今では多くの群れが駆け回るようになっています。
。
数年前、私たちがモンゴルのホスタイ国立公園を訪れた際には、運よく間近でタヒの群れに出会うことができました。
動物と人間の関わりについてとても考えさせられた旅でした。多摩動物公園を訪れてモウコノウマを見るたびにその時の思いがよみがえり、身の引き締まる思いがします。
いつか、"みっつん"と一緒にモンゴルで野生に帰ったタヒに会えたらいいなぁ、と思っています。
『やさい いろいろ かくれんぼ(これなあに?かたぬきえほん)』
『やさい いろいろ かくれんぼ(これなあに?かたぬきえほん)』
いしかわこうじ
ポプラ社
2011年
¥880+税
『くだもの いろいろ かくれんぼ』と同じシリーズのお野菜バージョンです。動物や乗り物、おもちゃなどいろいろあるのですが・・・食いしん坊は、ついつい食べ物を買ってしまいます。
ボードブック(ページが分厚い本)ですので、0歳児の"みっつん"に「好きに触っていいよー」と穏やかな気持ちで手渡せるところも嬉しいポイントです。
この絵本を読み聞かせするとき、「にょきっ」、「ごろん」といった効果音を強調して読むと"みっつん"はケタケタ笑ってくれます。
特にお気に入りなのが、キュウリの「ひょろ~り」。
私の読み方のせいだとは思いますが、毎回笑ってくれるので、読んでいる私もほっこりします。
私のお気に入りは、キュウリの型抜きページのクオリティが高いところです。表面のザラザラした感じがとても見事に表現されています。
最近は多くのお野菜や果物を通年で入手できるようになりました。
もちろん旬のモノのおいしさは格別ですが、一方で必要とする人のために通年で提供できるようにと努力してくださっている方々がいるおかげで、ふと思い立ったときに、手軽にいろいろなお野菜や果物が食べられるということにも感謝したいな、と思います。
『サファリ ~動く写真で見る野生動物の世界~』
ぶん:キャロル・カウフマン さく:ダン・ケイネン やく:きた なおこ
大日本絵画
2013年
¥3,200+税
買っちゃいました。
ず~っと気になっていたんです、この本。
"みっつん"を出しに・・・そして本屋さんがポイントアップな時期を狙って・・・。
執筆や監修などでちょっぴりですが出版に関わっている身として、絶版じゃない本はできるだけ書店で買いたいと思っているのですが、でもでもポイントには釣られてしまう、悲しいさがです。
閑話休題。
とにかくすごいんです、この本は。
一見、1枚の写真のような画像が、ページをめくっていくと動画のように滑らかに動き出すんです!
絵が動いて見えるポストカードなどをご覧になったことがあるでしょうか?
こうしたカードには、"レンチキュラー"という技術が使われています。
AとBの2枚の絵があったら、それぞれを細長くカットして交互に並べます。特殊な形の細いレンズをその上に並べることで、ある方向から見るとAの絵だけが見え、別の方向から見るとBの絵だけが見えるようにしてあるので、カードを動かすとAとBの絵が交互に入れ替わって見える・・・というような仕組みです。
この本は、"レンチキュラー"をさらに発展させた"Photicular(フォティキュラ―)"という技術が使われていて、たくさんの画像が1枚に収められているので、動画のように滑らかに動いて見えるんです。
それはもう見事にチーターが走っています!
早速、"みっつん"にも見せました。
ものすごく喰いつきました。
目を輝かせて、自分で表紙を何度もめくっては閉じ、閉じてはめくり、「ホホ~ゥ♪」と歓声を上げながらチーターを走らせ、モグモグしているゴリラをバシバシ叩き・・・それはそれは堪能しておりました。
0歳児でも十分に楽しめる絵本のようです。
やはり、「動く」というのは魅力的なのですね。
この本は、しかけの見事さが目立っていますが、読み物としてもとても面白い本です。
臨場感たっぷりのサファリ旅行のお話にはグイグイ引き込まれます。
「野生動物が動くすがたを目の前で見ることほど、ぜいたくな経験はありません。」
という一文が印象的です。
"みっつん"の成長に合わせて、少しずつ読み聞かせもしていきたいです。
『いとでんわ』より ぶーぶーコップ
『いとでんわ』
小林実:ぶん 荒木桜子:え
福音館書店
1969年10月 かがくのとも 2007年 かがくのとも特製版
¥838+税
※残念ながら「品切れ中」のようです。図書館にあったら、ぜひ!
お豆のマラカスや紙鉄砲など、音の出るオモチャが好きな"みっつん"に、ぶーぶーコップはどうかしら?と思い、作ってみました。
『いとでんわ』のp.12-15で紹介されている遊びです。
「かみこっぷで いろいろな じっけんが できる。
まず、かみこっぷに いとを つけよう。」
※こんな感じです。紙コップの底につまようじで穴をあけてタコ糸を通し、糸の端をつまようじを短く切ったものに結びつけました。(余談ですが、我が家には実験用に、いろいろな太さのタコ糸があるのですが・・・今年の5月に"みっつん"の初節句でチマキを作った時、初めてお料理に使った気がします。紙コップや割りばしなどが本来の目的を見失って実験用にストックされているのって「ガリレオ工房あるある」な気がします。)
「1のじっけん
はんかちを ぬらして
いとを はさんで
きゅっ きゅっと こすってごらん。
あっ、すごい おとだなぁ。
どうぶつの なきごえみたいだ。」
※子育て生活の必需品:おしりふきを使いました。
大きな音がするので、最初はゆっくりめにこすって、そっと音を出してみました。
結果は・・・大好評♪ お座りしたままピョコピョコ体を縦に揺らして大はしゃぎ。
お気に召して何よりです。
勢いよくこすって大きな音も出してみました。音が鳴る瞬間はビックリするようで、パチッとまばたきをしますが、緊張からの緩和とでもいうのでしょうか、思わず笑っちゃうみたいです。
この本では、ほかにも手軽にできる音の実験がたくさん紹介されています。
欲張らずに、じっくり1つずつ親子で楽しんでいきたいです。